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リア王 (新潮文庫) 文庫 – 1967/11/28

4.1 5つ星のうち4.1 124個の評価

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おい、俺は王だぞ、お前等、それを知っているのか――。
愛娘3人、善人はひとり。老王は誰を信じたか? 財産に走り、父を見捨てた姉妹たち。
シェイクスピア四大悲劇の一つ。


老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実率直な言葉にリアは激怒し、コーディーリアを勘当の身として二人の姉にすべての権力、財産を譲ってしまう。老王リアの悲劇はこのとき始まった……。

目次
リア王(King Lear)
解題 福田恆存
解説 中村保男

登場人物
リア(ブリテン王)
フランス王
バーガンディ公爵
コーンウォール公爵(リーガンの夫)
アルバニー公爵(ゴネリルの夫)
ケント伯爵
グロスター伯爵
エドガー(グロスターの息子)
エドマンド(グロスターの庶子)
カラン(廷臣)
オズワルド(ゴネリルの執事)
老人(グロスター伯爵の家来)
侍医
道化
ゴネリル(リア王の娘)
リーガン(リア王の娘)
コーディーリア(リア王の娘)
他に紳士、伝令、隊長、リア王麾下の騎士、使者、将兵、侍者、召使

本文より
リア さて、今度はお前の番だ、末娘とはいえ、私の秘蔵子(ひぞっこ)、その初々しい心を得ようと、フランスの葡萄とバーガンディの乳牛とが互いに競っている程だ、さあ、聞かせてくれ、どうして引出す積りだな、二人の姉より穣(みの)りの多い最後の三分の一を? 言ってみるがよい。
コーディーリア 申し上げる事は何も。
リア 何も無い。
コーディーリア はい、何も。
リア 無から生ずる物は無だけだぞ、もう一度言ってみろ。
コーディーリア 不仕合わせな生れつきなのでございましょう、私には心の内を口に出す事が出来ませぬ。確かに父君をお慕い申上げております、それこそ、子としての私の務め、それだけの事にございます。……(第一幕第一場)

ウィリアム・シェイクスピア Shakespeare, William(1564-1616)
ストラトフォード・オン・エイヴォンに生る。20歳頃出郷、初めロンドンで役者、後に座付作者として活躍。『ロミオとジュリエット』をはじめ約37編の史劇・悲劇・喜劇を創作。詩作にも秀で、エリザベス朝ルネサンス文学の巨星となる。47歳で突如隠退、余生を故郷で送った。

福田恆存(1912-1994)
東京本郷に生まれる。東京大学英文科を卒業。中学教師、編集者などを経て、日本語教育振興会に勤める傍らロレンスの『アポカリプス』の翻訳や芥川龍之介論などの文芸評論を手がける。戦後は、評論『近代の宿命』『小説の運命』『藝術とはなにか』『人間・この劇的なるもの』『私の幸福論』『平和の理念』等を刊行。また、国語問題に関して歴史的仮名遣い擁護の立場で論じた『私の國語教室』がある。訳業に『シェイクスピア全集』(読売文学賞受賞)の他、ワイルド、ロレンス、エリオット、ヘミングウェイ作品等がある。劇作家、演出家として劇団「昴」を主宰し、演劇活動も行なう。全集に『福田恆存全集』『福田恆存翻訳全集』がある。


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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (1967/11/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1967/11/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 232ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4102020055
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4102020050
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 124個の評価

著者について

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ウィリアム シェイクスピア
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(1564-1616)ストラトフォード・オン・エイヴォンに生る。20歳頃出郷、初めロンドンで役者、後に座付作者として活躍。『ロミオとジュリエット』をはじめ約37編の史劇・悲劇・喜劇を創作。詩作にも秀で、エリザベス朝ルネサンス文学の巨星となる。47歳で突如隠退、余生を故郷で送った。

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昔の本なので、印刷日次第ではめっちゃくちゃボロボロなのが来ますので注意印刷日が最近のであることを祈ってご購入ください
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年3月20日に日本でレビュー済み
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60歳過ぎて、英語の学び直しをしています。
英語では、シェイクスピアの引用が実に多いです。
もう一度読み返して、英語を楽しめるように、まずは、日本語版から入ります。
2018年6月3日に日本でレビュー済み
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昔の本なので、印刷日次第ではめっちゃくちゃボロボロなのが来ますので注意
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2018年6月3日に日本でレビュー済み
昔の本なので、印刷日次第ではめっちゃくちゃボロボロなのが来ますので注意
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レポート
2021年2月23日に日本でレビュー済み
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かつて栄華と権勢を誇った一国の王が、狂って乞食同然の姿で大嵐の荒野をさまよう衝撃的な場面を頂点とした大悲劇。親子の不和という心理的主題と虚飾の抛棄という道徳的主題がテーマになっている。
2023年4月18日に日本でレビュー済み
【1】

「自業自得」の話である。「短気は損気」の話である。
芝居の中心にいるリア王が妙な意地を張ったせいで、多くの人間を無用のトラブルに巻き込み、自らも破滅してしまう。
悲劇は悲劇なのかもしれないが、感情移入はしかねる。いわんや同情をや・・・。

小学校時代から、ずっとそう思っていた。
いや、なんでこんな話が小学校の教科書に載ってたんだろう?
教育委員会は、そして文部省(当時)は、私に何を教えたかったのか?

数年前、あるテレビ講座で、面白い講義を聴いた。
「この芝居を、第三者目線でなく、リア王自身の視座から読み直してみろ」と言う趣旨だった。

なるほど、確かに、こいつぁ悲劇的だ。
「こいつはオレの味方のはずだ」と思っていた相手からは、何を言っても、モンクが返って来る。ケチをつけられる。そして、そのまま姿を消す。究極の”No”を突きつけられたようなものだ。どうして、ここまで言われなけりゃならないのか。
一方、口先だけの「味方」は、「これ以上は得にならない」と見たら、アッサリ手の平を返す。まるで振り込め詐欺師だ。
自分の回りに出来ていた人垣も、気がついてみたら消失している。
次から次へと了解不能の事態が起きる。
オレの人生は、一体いつから、こんな不条理だらけになったのか?
そもそもオレが一体、何をした?「年を取った事自体が罪だ」とでも言うのか?だったら誰だって、いずれは罪に落ちる理屈じゃないか。どうしてオレばっかり、こんなに痛めつけられなければならないのか・・・。

なるほど、これじゃ、リア王が正気でいられる方が不思議だ。
子に捨てられて狂気に陥った、放浪するリア王の描写は、恐ろしいほど克明である。
リア王が口にしたセリフの内容は、要は自分を捨てた我が子への呪詛である。子の立場からすると、聞くに堪えない内容ではあるが、率直で分かりやすいのは確かだ。ここを拾い読みするだけでも、本書を手に取る価値は十二分にある。(本書、100~124ページ)

ここで「そんなの、リア王の自業自得じゃないか」とか「王さま、アンタにも反省すべき点は多々あるんじゃないの?」とか思ってはならない。そのセリフは封印して読まなければならない。

つまり「反省」とか「ゼロからやり直す」と言った選択肢が、あらかじめ封じられている、老いた男の話なのである。
愚かとしか言いようがないが、それは第三者的立場からする論評で、そういう状況にドハマリしてしまった以上は、本人的には、もう、どうしようもないのである。
糞尿の川で溺れている人間に必要なのは浮き輪であって、説教ではない。

【2】

確かに「リア王中心史観」で読み直してみると、この芝居、ヘンな所が沢山ある。
たとえば、リア王の末娘、コーディーリア。
長女ゴネリル、次女リーガンが「自分の事しか考えない親不孝者」の役割を振られている関係上、コーディーリアは「優しい孝行娘」と見られる事が多い。
だが、こいつも相当ヘンである。

引退を決意したリア王、領土の生前分与をチラつかせながら、娘たちに最後のおねだりをする。いわく、

「お、オレの事をほめてくれぇ。『お父ちゃん、愛してる』と言ってくれぇ。『いい人生だった』と思わせてくれぇ。」

つまり、承認欲求の塊みたいになっていたのだ。振り込め詐欺師や霊感商法が泣いて喜ぶ、典型的なカモ老人タイプである。

ゴネリルとリーガンは心得たもので、コテで盛るように親子愛をアピールする。二人とも既婚者で、一人前の領地経営者だ。どちらも愛の薄い結婚生活を送っていたらしいが、「自分一人の好悪や損得勘定」以上の物を背負っている身ではあった。
だから老いた父から「三遍回ってワンと言え」と言われたら、迷わずそうした。常識と責任感のある良いオトナなら、誰だって、そうするだろう。

この姉たちの「神対応」に対する、コーディーリアの物の言いようたるや、

「そんなにお父ちゃんの事が好きなら、何で結婚なんかしたんだ。ずっと家に居りゃ良かったじゃないか。」(本書、14ページ。大意)

ナニ言ってんだ?この人。言うに事欠いて、自分の姉たちに向かって「山のごとく家に居れ」とは。
ちなみに「山のごとく家に居れ」とは、古代インドの聖典『リグ・ヴェーダ讃歌』(だったと思う)に出て来る、若い女性が、憎い同性を嘲り罵る呪詛のための定型文である。

実はコーディーリア、縁談話の真っ最中だった。婿さん候補は二人に絞られていたが、どうもティーンズラブ・コミック的な盛り上がりには欠けていたようだ。これじゃ、犬の品評会と、さして変わらない。
つまりコーディーリアとリア王は、決して敵対している訳ではないが、和気あいあいとも言いかねる、微妙な状況に置かれていたのだ。

そもそも、この芝居にはコーディーリアの母親が登場しない。やっぱり、こういう時は女親がいないとダメなんだねえ。男手一つじゃ、限界があるのかねえ。

そういう訳で、「孝行のカガミ」コーディーリア姫、この日はたまたま虫の居所が悪かったのではなかろうか?
「張らなくても良い意地を張り、全てを台無しにしてしまう」と言う点では、誠に似た者親子だったのである。
これの、どこが悲劇?

【3】

娘たちに邪険に扱われているリア王は、なるほど、かわいそうに見えない事もないが、「リア王、かわいそう」だけでは、何の解決にもならない。全ては、なるべくして、こうなったのだから。誰が悪いと言う問題でもないのだ。
なるほど、悲劇と言えば、これほどの悲劇もあるまい。

リア王は結局、自分の何を守りたかったのだろう?プライドなのか?それとも過去の栄光?
ゴネリルもリーガンも、それが分からなかった。だから父を突き離すしかなかった。
狂気の放浪の末、リア王は軽い解離性障害(?)に陥る。

「俺は今までどこにいたのだ?ここはどこか?美しい日射しではないか?俺は途方も無いたぶらかしに遭うているらしい、他人がこんな目に遭わされるのを見たら、その哀れさに、見ている俺まで死にたくなるであろう。どう言ったらよいか解らぬ。確かな感じが湧かぬのだ、これが俺の手だという、どれ、なるほどこうして針で突けば痛い。今の自分がどうなっているのか、それをしかと感じたいのだ、俺は!」(本書、171~172ページ)

「年寄りを虐めるもんじゃないな」と、つくづく思う。
ゴネリルとリーガンが、父の気持ちを理解できなかったのは仕方ない。
だが、少なくとも、老いた父をまる裸で戸外に放り出すようなマネだけはすべきでなかった。どんな汚い手段を使ってでも良いから、保護者の義務は全うすべきだった。私はそう思う。

これを読んでいる皆さん。裏表のない率直な老人虐待と、虚偽49%/偽善49%の思いやりと、どっちがマシだと思いますか?

ハッピーエンドじゃないのも良かった。
これは相続争いの話なのだ。誰かが悪者にされた挙げ句、残った者たちだけが「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」だなんて、私には許せない。感情において受け入れ難い。
リア王親子は(善意の第三者を巻き込んだと言う咎はあるが)兎にも角にも相続争いの「連帯責任」は取った。
だから、これでいいのだ。

この本には、これから私が遭わなければならない試練の、全てが書いてあるように思われる。
こんな拷問みたいな読書は生まれて初めてだった。
つらかったが、涙の一滴も湧いて来なかったのも、また不思議だ。

【4】

蛇足ながら、芝居『リア王』には、サスペンス、歴史劇、そしてドロドロ系・不倫ドラマ(!)の要素もある。
老人虐待だけの芝居だったら、客は観ているのが、つらくなる。
主筋から少々脱線してでも、楽しめる要素を適当に混ぜてお話を作るのは、さすがシェイクスピアだと思った。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
物語に引き込まれ、一気に読んでしまいました。好きでも嫌いでもありませんが、悲しい話だと思います。読書感はあまり良くありません。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シェイクスピアを読みたくて購入させて頂きました。 この作品はとても有名なお話だったので、楽しく読ませて頂きました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年12月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
リア王はがんこじじいである。
がんこじじいは得てして考えるということをしない。
もう十分してきたからである。だから己の経験に基づいてとっとと結論を出す。
結果、リア王は選択を間違え、領地、城、家来をむしり取られる。
「がんこじじいになってもろくなことはないなあ」ということがよくわかる。
なので、世のがんこじいさんたちみなさんに読んでほしいのである。
将来に待っている「自分ががんこであるがために起こってしまう大惨事」を避けるために。

今年自分の中に「シェークスピアフィーバー」が来て、代表的な著作はほぼ読んだ。
その中でもこの話はダントツ1位である。ちなみに2位はハムレット。
この違いは何か。それは「リア王」には道化がいるということである。
「ハムレット」にも道化はいる。それはハムレット自身である。
ハムレットは悲劇の受難者であり、またそれを茶化すお笑い芸人でもある。
だがリア王はあくまで受難者。それとは別に泣いてばかりの王を茶化す道化がいる。

これはどういうことかというと、ボケとツッコミなのである。
狂ったリア王がわからないことを言うと、道化が「何を言うてんねんこのおっさん」。
これはたまりませんよ。西洋の人もやっぱり「ツッコミ」が好きだったのですね。
なのだからそれこそ「ツッコミ」大好きな日本人がつまらないと思うわけがない。
演劇好きな方だけではなく、お笑い好きの方も楽しめる世界文学。
それが「リア王」なんですっ!
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
またしても、宮廷を舞台にした極めて下世話な人間模様だった。
うんざりするほど大仰な修辞に飾り立てられた長ゼリフも相変わらずだった。

リア王はよく居る箸にも棒にも掛からない頑固じじいだった。
現代の日本でも病院やジムに行けばゴロゴロ居る。
死ぬ直前少しだけ反省する所だけが物語と言えるだろうか。
現実にはまず居ない。

甘言で領土と権限を委譲された長女と次女が手の平を返したように老王を邪険に扱うのもよくある話だ。
唯一、心の綺麗な末娘が頑迷な王に直言するのも賢明とは言えない。
庶子である息子が悪辣な陰謀で嫡子を陥れるのもありきたりだ。

中世ならともかく、ストーリーテリングと修辞の巧さだけで引っ張れる話では到底ない。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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